活動日誌

医療費過去最高の42兆円。「かかりつけ医」以外受診の負担増程度ではなく、もっと抜本的な見直しの必要性を感じます。

政治コラム

みなさんこんにちは、成田市議会議員の雨宮しんごです。

なるほど、財務省はこういうところからメスを入れようとするのですね。

 

「かかりつけ医」以外受診は負担増…財務省提言

財務省は、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、かかりつけの医師以外で受診した場合に患者の自己負担を増やす制度や、新薬の保険適用の際に費用対効果の検証を導入することなどを提言した。

少子高齢化で膨張する社会保障費を抑制する狙いがある。

財政審は今後、防衛や公共事業など各分野について議論を重ね、11月にも2019年度予算編成に関する建議(提言)を取りまとめる。

政府は、医療費を押し上げる要因となる過剰な通院や受診を減らすため「かかりつけ医」や「かかりつけ薬剤師」への受診を推奨している。改革案では「少額の受診に一定程度の追加負担を求めていくべきだ」とした。

医療の高度化で医療費が増加する要因となっている新たな医薬品の保険適用については、承認された医薬品全てを対象とするのではなく「安全性・有効性に加え、費用対効果や財政影響などの経済性の観点から」判断することを明記した。

 

わたしは、膨れ上がる医療費に手を付けるのであれば、「高齢者の1割負担を見直し」か、「高額薬剤の保険負担割合を減らすこと」しかないと思っているのですが、これをやったら国民(特に高齢者)のハレーションがいかに凄まじいかは想像に難くありません。

(一気に手を付けたら、内閣支持率なんて吹っ飛ぶんだろうなぁ。)

 

日本国憲法第25条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 

(関テレさん引用です。)

そういえばこんなドラマ、ありましたね。

 

憲法のとおり、国民には健康で文化的な最低限度の生活を営む権利があるので、それを盾にされる方もいらっしゃるだろうと思いますが、実際なかなか、そうも言っていられない厳しい状況であることも事実です。

 

17年度医療費、過去最高=16年度は42兆1300億円-厚労省(時事通信)

厚生労働省は21日、2017年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた概算の医療費(速報値)を公表した。

前年度比2.3%増の42兆2316億円となり、速報値では2年ぶりに増加に転じ、過去最高を更新した。高齢化の進展や医療技術の高度化を背景に医療費はほぼ右肩上がりで推移しており、担当者は「増加傾向は今後も変わらない」と分析している。

概算医療費には全額自己負担分や労災の医療費用は含まれていない。このため、確定値はさらに膨らむ見通しだ。

医療費の内訳は、「入院」が16兆9674億円で全体の40.2%を占める。「入院外」は14兆4123億円で34.1%、医薬品の「調剤」が7兆7129億円で18.3%と続いた。

1人当たりの医療費は8000円増の33万3000円。75歳未満が22万1000円だったのに対し、75歳以上の後期高齢者は94万2000円に上った。

合わせて発表された16年度の国民医療費(確定値)は、前年度確定値比0.5%減の42兆1381億円だった。人口1人当たりの医療費も0.4%減の33万2000円。ともに06年度以来10年ぶりに減少した。

 

(医療費は右肩上がり。)

 

2017年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた概算の医療費(速報値)は、42兆2316億円となり過去最高を更新したというのは衝撃ではないでしょうか。

 

この状況を看過していたら、医療費増加により国家財政を揺るがす事態に発展するのは時間の問題です。

 

では、どうして医療費は減らないのか。

その答えは、言うまでもなく高齢者の増加」と、高齢者の医療費の増加」によります。 

75歳以上の概算医療費の推移をみると、高齢者の増加に伴って医療費総額が伸びているほか、一人当たりの医療費も増えています。

 

ちなみに、 2017年度の概算医療費の「75歳以上」1人当たりは94万2000円

75歳未満になると、概算医療費は75歳以上の1/4以下の22万1000円です。

 

さらにいうと、65歳以上が医療費の60%に当たる25兆円使っていて。

現役世代が使っているのは34%の14兆円

子どもは6%となってます。

 

質の高い医療を受けることができる日本の国民皆保険制度はとても素晴らしい制度です。

ですが、人口ピラミッド構造が崩壊した今、この制度をこれまでのように維持することは困難と言えるでしょう。

 

財源別でみると、高齢者の1割負担制度や、高額医療の負担上限制度のおかげで、患者負担は全体の11.5%となっています。

 

人口構造が逆三角形となり、その支え手となっている現役世代に対してこれ以上の負担を求めることが果たして適切なのか、それとも、受益者負担の原則に則り、応分の負担をお願いするか。

 

かかりつけ医」以外受診の負担増」というニュースに触れ、この程度の小手先ではなく、もっと抜本的にメスを入れることの必要性を感じた次第です。

 

国政マターとはいえ、アンテナを高く地方行政における影響についても検討してまいります。

それではまた明日!

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千葉県議会議員

雨宮 しんご

Shingo Amamiya

  • 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
  • はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
  • 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
  • 千葉県立富里高等学校
  • ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
  • 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
  • 成田市議会議員 4期
  • 第41代 成田市議会議長
  • 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
  • 第33代 成田商工会議所青年部 会長
  • 成田青年会議所OB
  • 千葉県中小企業家同友会東総支部
  • 千葉県富里高等学校同窓会 会長
  • 中学校PTA会長
  • 日本サーフィン連盟公認インストラクター
  • 海上安全指導員
  • ※歴任を含む

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