成田空港が蚊帳の外に置かれないために
このほど、安倍政権が構える産業競争力会議の国家戦略特区ワーキンググループにおいて「羽田空港国際化のための羽田・成田離着陸割り当て柔軟化」と題した国際線増便の検討が行われていることから、成田空港周辺9市町で構成する成田空港圏自治体連絡協議会が一方的な方針を打ち出すべきではないとの趣旨を国に申し入れたということです。
来年3月には羽田空港の国際線枠が昼間時間帯に6万回、深夜早朝時間帯が3万回と合計9万回の枠へと拡充される予定となっていますが、この部分を取り上げての議論が行われているようです。
羽田空港の再国際化については、国際競争力の強化という視点からもその全てを拒絶するものではありませんが、成田空港を蚊帳の外に優先的に議論を進める国の対応には到底納得できるものではありません。
どちらかに優位性を持たせようとするのではなく、お互いを補完し一体的に捉えた首都圏空港としての在り方を模索していくことの必要性を感じます。
その意味では、成田空港が今後ますますの発展を遂げることで住民のニーズに応えることができる空港となれるよう、内陸空港として抱える騒音問題に真摯に取り組み、共生の実現に尽力していきたいと思います。