成田市 観光循環バスは「廃止」へ・・・
18年度から23年度までの委託契約を結んでいた観光循環バスが契約満了をもって「廃止」する考えが報告されました。
5年間の運営委託を債務負担行為で行っていますが、1億2千400万円ほど投資して、運賃(23年度予測含む)収入が2800万円。市の持ち出しが9600万円ですから、当然の結果だと思います。
観光循環バスは観光の活性化という視点からスタートし、明治から昭和にかけて走っていた成宗電車をイメージしたレトロ調のバスで、空港から大型ショッピングセンター、成田山参道などを運行してきました。
目論見としては決して悪くなく、トランジット客(成田空港を利用する乗り換え客)が、その待ち時間を利用して成田市内の観光を楽しめるようにという試みからスタートしたのですが、思うように客足が伸びず「空気ばかり運んでいる」と揶揄されてきました。
こうした状況において、柔軟な活用方法を見出そうと行政も改善策を講じようとしてきましたが、観光循環バスは必ず空港内を経由しなければいけないという許可条件が付いており、思うような展開にまでは至らなかったようです。
トレンドやニーズをキャッチすることは、そもそも民間でも困難を極めることであり、観光誘致策においても容易ではありません。ですが、観光行政への取り組みは成田市として不可欠であり、重要課題であることから、引き続き検討を進めてほしいと思います。