活動日誌

空対協の不適切な会計処理、それでも被害者という立場を崩さない成田市という組織。

みなさんこんにちは、成田市議会議員の雨宮しんごです。

先日一般質問に登壇した内容が、読売新聞に大きくスペースが割かれて掲載されました。

 

 

空対協への補助中止 ー成田市、着服問題受けー  (読売新聞)

 

成田市の経済団体などで作る「成田空港対策協議会」(空対協)の会計担当理事が約700万円を着服したとして除名諸部となった問題を受け、市は6日、空対協には当面、市の補助金を交付せず、他の交付団体についても来年度末に一斉調査を行う方針を明らかにした。

 

市議会定例会で雨宮真吾議員(政友クラブ)の質問に小泉一成市長らが答弁した。

市は空対協に対し、「団体運営費補助金」として年間108万円を交付してきた。

 

2016年に別の文化団体の収支管理者が補助金を着服したとされる問題が明らかになり、市は17年度、各交付団体の適格性などを調査。

 

空対協については、決算書などを基に「会計処理や補助金の使途は適正」と評価し、108万円の定額交付を認めたが、領収書は確認しなかったという。

空対協の調査で、元理事は10~18年度にわたって着服を繰り返していたことが判明した。

小泉市長は市議会の答弁で、「(空対協は)監事が選任され、決算状況は毎年監査が行われていた総会で承認されていた。市として改めて領収書は確認しなかった」と述べた。

市財政部によると団体運営費補助金の年間交付総額は約2億2000万円。今年度は空対協を除く68団体に交付する。年度末に領収書の提示を求め、決算書、実績報告書と照合して使途が適正か調べる。来年度以降も、少なくとも3年に1度は各団体を調べる方針だ。

 

 

市議会議員として10年以上、成田市という組織を見てきましたが、先日ほど奇々怪々な組織だと思ったことはありません。

 

一般質問の60分間、どうしてこうした事案が発生したのか、発生させてしまったのか、今後の対応や根絶に向けた取り組みについて、質問や指摘を行い、それぞれに真摯に答弁いただきましたが、肝心の「謝罪」については一切ありませんでした。

 

これは流石に・・・と思い、「市長、市民に対して謝罪すべきではないですか。」と質しましたが、市長は応答せず、担当部長が答える始末。

頑なに、組織として最後まで「謝罪」の言葉を口にすることはありませんでした。

 

成田市という組織は、『謝罪してはならない』という箝口令でも敷かれているのですかね。

 

もちろん、成田市の気持ちもわからなくありません。

一義的には犯罪を犯した者が咎められる事案ですし、信頼をして団体に補助金を交付していた市は裏切られた被害者と言えます。

 

ですが、3年前の補助金不正受給の事案に関わっていた事実があったことを忘れていまいな!ということなんです。

 

平成28年度の9月議会における決算認定で、補助金の精査に関する附帯決議が行われました。(当時の決算特別委員会の委員長を仰せつかっていました。)

 

この附帯決議を受けて、補助金の適正な執行をするよう各種補助金を所管する担当部課に対して、財政部局から通知が発出されました。

 

また、同年の12月定例会議には一般質問において、

補助金交付などの手続きにおける指摘、領収書等必要書類の確認の必要性、ゼロベースでの見直しと積み上げ、サンセット方式の導入など、様々な角度から指摘・改善を求めました。

 

3年前の時点において私は、議会意思としても、一議員としても、補助金不正受給事例について、その予防策を講ずるよう、市の杜撰な補助金交付のあり方を指摘していたわけです。

 

これを受け市は、補助金の適正な見直しを図るべく見直しルールを策定しました。

ですが、今回再び不正受給事案が発生したのです。

 

不正受給を多年に渡って見過ごしてきた市の責任は、極めて重いと言えます。

不正受給を見過ごしてきた職務怠慢への批判は免れないでしょうし、納税者から見れば市も加害者の一人でしょう。

 

市民から信託された税金が不正に受給、かつ使用されてきた実態を、多年に渡って放置してきたのですから。

さらには、そのような不正受給者を、2度にわたって跋扈させうる環境を放置した、その責任は厳しく追及されて当然です。

 

そして、厳しく自ら定めたルール通り運用できていなかったこともその一つです。

 

なにより、不正受給事案が3年前に発覚した時には既に、今回発覚した不正受給は行われていたのですから。

 

それでも、市は一切「謝罪」の言葉を口にしませんでした。

 

市は、補助金の見直し要綱の冒頭で自らこう言っています。

「その財源の多くは市民からの税金によって成り立っていることから,交付する根拠については,市民の十分な理解を得ることが必要とされています。」と。

 

果たして現実はどうでしょうか。

この短期間で2度も不正受給を放置してきた市は、「市民の十分な理解を得ること」ができると思っているのでしょうか。

 

また、市の答弁によって、自らが実施すると見直した事項すら約束すら満足に実施していないことも露呈しました。

 

さらに、2度も不正受給事案が発生したにも関わらず、帳簿類など会計に関する重要書類の調査を、これから、複数年に渡って実施していくという答弁すらありました。

 

調査はただちに行うべきであるのに・・・

なぜすぐに実施しないのか。

すぐに実施できない理由があるのか。

すぐに実施すると困る者たちでもいるのであろうか。

 

そこで、私は、補助金について、その必要性・公平性・有効性などの視点から第三者による評価を行い、見直しを行う第三者による監視体制の導入しか、不正受給を排除する対策はあるまいと考えて、附属機関の設置を提言しました。

 

ですが、私の提案が受け入れられることはありませんでした。

残念ながらこれが、今の成田市という組織です。

 

今回のわたしの一般質問における市民のみなさんへの収穫は、

全ての団体の一斉検査、年度末に領収書の提示を求め、決算書、実績報告書と照合して使途が適正か調べる。

という点でしょうか。

 

本件事案を単なる補助金の不正受給ではないとわたしは思っています。

市の政策への信頼が揺らいでいる事案が起きた、という認識に改めるべきです。

 

巨大組織ではありますが、これからも是々非々で市政に向き合ってまいります。

 

さて、夜中には台風上陸との報、くれぐれもお気を付けください。

それではまた明日!

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千葉県議会議員

雨宮 しんご

Shingo Amamiya

  • 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
  • はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
  • 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
  • 千葉県立富里高等学校
  • ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
  • 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
  • 成田市議会議員 4期
  • 第41代 成田市議会議長
  • 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
  • 第33代 成田商工会議所青年部 会長
  • 成田青年会議所OB
  • 千葉県中小企業家同友会東総支部
  • 千葉県富里高等学校同窓会 会長
  • 中学校PTA会長
  • 日本サーフィン連盟公認インストラクター
  • 海上安全指導員
  • ※歴任を含む

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