学生の拠点づくり、学生によるまちづくり 教民行政視察@金沢
そしてこちらが、世界で最も美しい駅14選に選ばれた金沢駅を降り立った観光客を迎える鼓門。伝統と格式、雨天時にも景観を乱さないガラス張り(3000枚)のドーム。
成田の駅前もかくあるべきではないでしょうか。。。
さて、今日の視察目的は駅前再開発・・・ではなく、金沢市が推進している学生のまち・金沢の推進についての取り組み状況について視察させていただきました。
「学生のまち」の定義は、学生たちに学び・交流の場を創出することで市民との相互交流を図り、賑わいと活力を創出しようというものになります。
こうした取り組みの背景には、石川県の高等教育機関数は全国3位、学生数は全国7位と「学生の多いまち」であったことにあります。
その一歩として、学生のまち推進条例を学生の社会的気運の醸成、自主的な活動の促進、相互理解と連携、を基本理念に策定しており、学生・市・市民・高等教育機関・事業者それぞれの役割を位置づけています。
具体的な取り組みとして、まず「まちづくり学生会議」では金沢市のまちづくりに必要な企画・施策を学生とともに行政が連携し、政策提案を行っているということです。
また、「学生のまち地域推進団体」として、学生と地域が交流をするための組織をつくり学生が行事に参加するほか、現状の課題などを協議しているということでした。
まちづくりの視点から考えれば学生をはじめとした次代の担い手たる若者の存在が不可欠であることは言うまでもありません。
だからこそ、どのように若者が「まち」にかかわるきっかけを作ることができるのかが課題であり、その課題解決のためにその当事者たる学生と連携し、その在り方を模索する一手としてこうした取り組みは有効だと思いました。
長い目でみていく必要はあるものの、学生の拠点を整備し、「まち」づくりにおける学生の主体的な取り組みを支援する体制を構築することで、学生にとっては社会人のための演習になり、その結果として地域にかかわり、根付き、社会人として家庭を持ち、地域へと溶け込んで行くようになり、学生時の経験を生かして今度は地域活動に参加する市民としてまちづくりに関わる。
目論むこのサイクルは理想的だと思います。
条例制定から7年、その真価が問われるのはこれからとなりますが、人口減少が進む中において自治体が生き残りを図るためには、こうした学生をいかに地域に張り付けることができるかが課題であり、成田市においても国際医療福祉大学を誘致したことから、地域医療の充実だけではなく若年世代がそのまま住みたくなる街づくりの視点をもった施策の展開についても推進していきたいと思います。
成田市議会議員
雨宮しんご