交通対策特別委員会行政視察初日
今日から委員長を仰せつかっている交通対策特別委員会の行政視察に参加するため福岡に来ています。
初日の今日は福岡県朝倉市にて、事前予約型(オンデマンド)乗り合いタクシーとスクールバス、コミュニティバスといった地域公共交通総合連携について視察しました。
朝倉市の取り組みの優位点は、将来的に持続可能な公共交通を構築するために徹底した合理化と効率化による行政負担の軽減を図るとともに、交通空白地の解消に取り組んでいるところです。
例えば、スクールバスは教育費、コミュニティバスは総務費、福祉バスは民生・・・といった縦割り行政を廃し、市民の利用実態や市民のニーズを把握した交通体系をとっています。
@路線バスのルート、ダイヤの見直し
現行の運航便数が少ない赤字路線やコミュニティバスと競合する路線を対象に運行経費の維持、削減を目的に見直し
@福祉バスのコミュニティバス化
福祉バスエリアを基本として比較的需要が見込まれる地域を対象に利便性の確保や運行収入の増加を目的に福祉バスを廃止しコミュニティバスを導入
@スクールバスの利活用
スクールバス走行地域を対象に児童生徒を優先としながらも「混乗化」を実施、デマンド型乗り合いタクシー運行時の車両を活用
以上、大きく3点ほどの取り組みを実施することで約2,000万円ほどの経費削減を実現し、24パーセントあった交通空白地区についても、わずか4年で0.87パーセントにまで減少させています。
成田市においても、路線バスはもちろんのこと福祉バス、コミュニティバス、スクールバス、そして4月から全市域で実証運行を行っているオンデマンド交通があります。
ですが、すべての交通体系が総合的に連携した効率的運行がなされているかというと、決してそうではありません。
その意味では、70歳以上に限定されているオンデマンド交通の年齢制限のあり方はもちろんのこと、成田市における交通空白地の状況を把握するべきだと思いました。
そして、その上で各交通網をどのように連携させることが民業を圧迫させることなく、効率的かつ合理的な体系となるのか検討するために、縦割り行政を廃して同じ土俵に乗せ、成田市版地域公共交通総合連携計画を策定して取り組むことの必要性を強く感じたところです。
成田市議会議員
雨宮しんご