人は痛みや苦しみを伴わないと名医の助言さえ耳に入らず、感謝もできないのか?「くすしの先見」にみる新型コロナワクチン接種。
皆さんこんにちは成田市議会議員の雨宮しんごです。
ある医者のこんな発言。
ワクチンを接種して新型コロナを予防できた人は、予防できたことに気付きません。
ワクチン接種でアナフィラキシーのような副反応が出た人は、ワクチン接種を勧めた医者を恨むでしょう。
だから、ワクチン接種を勧める医者は感謝されることはありません。
でも、わたしは救われる命があることを知っているので、情報発信しています。
議員に立候補する前の予備校講師時代(ああ、もう15年も前・・・遠い目w)は、
英文法のほか現代文・古文を教えていたこともあり、この医師の発言を受け「花月草紙」(松平定信)にあるエピソード「くすしの先見」をふと思い出しました。
あるくすしが、「君はかならず、こん秋のころ何のいたづきにかかり給はん。」
といふをむづかりて、「いかでさることあらん。」と、秋まではいひぬ。
つひにいたづきにかかりてければ、いひあてしくすしにあはんもおもてぶせなりとて、よそのくすしまけきてけり。
さまざま薬与へたるがしるしもみえず、初めのほどはうちのそこねしなるべしとて、
うちととのふる薬なりければ、むねのあたりいよいよくるしく、ものもみいれねば、くすしも心得てそのくすりはやめつ。
こたびは汗にとらんとしてもしるしなく、くださんとすれば、はらのみいたみていよいよくるし。
せんかたなくて、こころみにふとてうぜし薬、そのやまひにあたりやしけん、
のみくだすよりむねのうちここちよく、
つひにそのやまひ癒えにけり。
いのちたすけしひとなりとて、家傾けてもむくはまほしく思ひしとなり。
さるに、「こん秋は、かならずこのやまひ出づべし。このくすり今よりのみ給へ。」といふを、
いまひとりのをのこ、「いかでさあらん。されどさいひ給はばのみてまゐらすべし。」とて、
ひとごとのやうにのみ居たるが、つひにそのやまひもおこらず、つねにかはりし事なかりしかば、
「さればこそかくあるべしと思ひしを、あの薬のまでもあるべき物を。」といひしとや。
簡単に口語訳すると・・・
ある男が医者に病気を予見されたのですが、信用せずに放っておいたら本当に病気になったため、他の医者にかかって治し、忠告された医師ではなく、奇跡的にたまたま治すことができた医者に感謝し、褒美を与えた。
続いてもう一人の男。やはり医者に病気を予見されたため、疑いながらも処方された薬を飲んでいたら病気にはならなかったので、「結局病気にならないじゃないか。そもそも飲まなくてもよかったんじゃねーの?」と感謝することもなかった・・・
まさに今の新型コロナワクチン接種に通ずるものがあります。
ワクチンを接種して新型コロナを予防できた人は、予防できたことに気付きません。
ワクチン接種でアナフィラキシーのような副反応が出た人は、ワクチン接種を勧めた医者を恨むでしょう。
だから、ワクチン接種を勧める医者は感謝されることはありません。
でも、わたしは救われる命があることを知っているので、情報発信しています。
くすしの先見で筆者は、「残念ながら人は往々にして実際に痛みや苦しみを伴わないと、名医の助言さえも耳に入らないし、感謝さえしない(できない)ものだ。」と述べています。
新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、現在ワクチン接種が始まっています。
こんな厳しい時代だからこそ、「くすしの先見」ではなく、医師の助言に耳を傾ける視野の広さを持ち、自らが先見を持ってその難を逃れ、その導きをしてくれた方への感謝を忘れないようにしたいですね。
医療従事者の全ての方に感謝して。
それではまた明日。
千葉県議会議員
雨宮 しんご
Shingo Amamiya
- 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
- はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
- 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
- 千葉県立富里高等学校
- ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
- 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
- 成田市議会議員 4期
- 第41代 成田市議会議長
- 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
- 第33代 成田商工会議所青年部 会長
- 成田青年会議所OB
- 千葉県中小企業家同友会東総支部
- 千葉県富里高等学校同窓会 会長
- 中学校PTA会長
- 日本サーフィン連盟公認インストラクター
- 海上安全指導員
- ※歴任を含む