活動日誌

石破政権のレゾンデートルと、これからと。

みなさんこんにちは、千葉県議会議員の雨宮しんごです。

退陣意向報道から一転、続投表明と混迷が続く自民党。

ブログを書きながら、あたまを整理していきたいと思います。

 

◆3連敗という民意の重み

参議院選挙で自民党は改選121議席中39議席と歴史的大敗を喫しました。公明党の8議席を加えても47議席にとどまり、非改選を含めても参院過半数の125議席に3議席届かない状況です。

衆院選、都議選に続く3連敗は、国民からの明確な不信任の意思表示といえます。

石破首相は続投の理由として日米関税交渉の決着を挙げていましたが、7月23日にトランプ関税15%での合意を発表。これにより続投の論拠は失われ「衆参両院での少数与党」という構造は、政権の正当性そのものを揺るがす局面に入ったとも言えます。

 

◆党内「石破おろし」の複雑な構図

・地方組織からの退陣要求
千葉県連ではまだ動きがないものの、高知、愛媛、茨城、栃木、山梨、新潟、石川、青森、山口、奈良など、各地の県連から首相退陣を求める声が相次いでいます。

加えて、党則に基づき総裁選の前倒しを求める署名活動も始まり、党所属の国会議員および都道府県連代表の過半数の賛同が得られれば、正式な総裁選に発展する可能性もあります。こうした動きは、地方の足元から政権基盤が崩れつつある現実と、党再生への強い危機意識の表れです。

 

・裏金事件関係者による批判の矛盾
一方で、「石破おろし」を唱える旧安倍派など裏金事件に関わった議員の動きには違和感が拭えません。大型選挙の敗因の多くは裏金問題に起因するものであり、真相解明も進まない中で、自らの問題から目を背けたまま他者を批判する姿勢には、強い違和感を覚えざるを得ません。

 

◆政権運営の現実的限界

・求心力の喪失
石破首相は「比較第一党としての責任」を訴え続投を表明していますが、3連敗によって求心力の低下は明白です。国民の支持を失った政権に国政運営の実効性を期待するのは困難です。

 

・野党協議における正統性の欠如
衆参での少数与党という状況下では、すべての重要法案で野党の協力が必要になります。しかし、立憲や維新など複数の野党から「現政権とは協力できない」とする声もでており、政治停滞のリスクも高まっています。

 

・政治空白 vs 政治停滞の本質
国際行事への参加を見据えつつ「政治空白は許されない」との主張は一見もっともらしく聞こえますが、実態としては「信を失ったまま居座り続けることの停滞」の方が、ことの事態を深刻化させるのではないかと憂慮します。

 

◆下野という選択肢

政権の求心力低下、少数与党、党内分裂、選挙3連敗という四重苦の中、「一度野党に下り、党を立て直すべき」との意見も出ています。一度下野し、責任の所在を明確にした上で党の体質改善と人心の一新を図るべきというのは説得力を感じます。現状はそれほどに深刻で「下野も視野に入れるべき局面」にまできていると思います。

◆構造的困難:首相交代でも変わらない現実

・少数与党の継続
仮に首相が交代しても、衆参での少数与党体制は変わりません。新たなリーダーであっても、予算案や重要法案を通すには野党との合意形成が不可欠であり、政権運営の困難は続きます。

 

・野党の多党化と政局流動化
野党側でも多党化と路線の違いが顕在化しており、物価高対策ひとつ取っても、与党の給付金案と野党の減税案が衝突するなど、合意形成の難しさが増しています。国民生活への悪影響を避けるには、与野党双方に崇高な協調が求められることは言うまでもありません。

 

◆党再生への道筋
・真の改革の必要性
石破首相に期待されていた政治改革、党改革は実現されていないままです。首相になった途端の言行不一致、裏金事件への対応の後手、選挙での連敗は、期待された「変革のリーダー」像とは程遠い結果となりました。

党の信頼回復のためには、表面的な人事交代ではなく、

→政治資金改革の徹底

→派閥政治の脱却

→真の政策論争

といった根本的な体質改善が不可欠だと考えます。

 

◆いま政治に必要な「責任の形」

いま政治に求められているのは、結果責任と真摯に向き合い、国民の示した民意を正面から受け止める覚悟ではないでしょうか。連続する選挙敗北は偶然ではなく、政権と党の在り方そのものが問われた結果です。

信頼を取り戻すには、単に「頭をすげ替える」ような首相交代ではなく、裏金問題の解明、政治資金制度の改革、党の構造の見直しといった根本的な体質の刷新こそが不可欠だと思います。

政権を担うことは目的ではなく、あくまでも手段。

党がもう一度、国民の信頼に足る存在となるには、現実から目を背けず、自ら問い直すところから始めるしかありません。

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千葉県議会議員

雨宮 しんご

Shingo Amamiya

  • 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
  • はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
  • 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
  • 千葉県立富里高等学校
  • ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
  • 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
  • 成田市議会議員 4期
  • 第41代 成田市議会議長
  • 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
  • 第33代 成田商工会議所青年部 会長
  • 成田青年会議所OB
  • 千葉県中小企業家同友会東総支部
  • 千葉県富里高等学校同窓会 会長
  • 中学校PTA会長
  • 日本サーフィン連盟公認インストラクター
  • 海上安全指導員
  • ※歴任を含む

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