活動日誌

議員は小学生よりネットリテラシーがない猿なのか? タブレット端末導入を考える。

政策

皆さんこんにちは、成田市議会議員の雨宮しんごです。

 

今日は成田市議会に設置されているタブレット端末導入に向けたけ検討会のメンバーで中野区議会にお伺いし、タブレット端末を活用した区議会情報システムの試行状況について視察させていただきました。

 

 

(ともに大学院で学んだ市川議員にお会いできず残念!)

 

さて、中野区議会では、議案資料や請求資料が膨大になったことを鑑み、ペーパーレス化を目的に試行的に25年度から導入しています。

 

―中野区議会のポイントー

・試行メンバーは当初12名(議会運営委員会メンバー)、システム担当事務局(3名)

・2年間はソフトバンクの無料無線Wifiを利用

・ソフトバンクの「プライムドライブ」(クラウド環境)を整備

・2年後(27年)に無線LAN環境を整備・・・約320万円

・セキュリティのためネットワーク一覧に表示されないようにWifiネットワークもプライベート化

・導入4年目(28年)からはプライムドライブの容量を1GBから2GBに増強

・ペーパーレスによる効果はさほどないが、業務効率の改善は図られている

・27年12月定例会議から、私物端末も使用できることとした

・28年3月定例会議から全メンバーに利用を拡大する

 

ー質疑応答ー

・導入時の意識の共有は?・・・反対者は特になかった

・執行部との調整は?・・・議会の本格実施後に検討

・紙の利用状況?・・・・併用している

・タブレット端末の組み合わせ利用を認めているか?・・・一人一台まで

・セキュリティ?・・・・iOS以外のソフトはセキュリティソフトを入れさせている

・データの保管?・・・・クラウド上には過去1年分、以降はHPに保管している

 

 

○導入目的の変化 ペーパーレス化から業務効率化へ

当初の導入目的であったペーパーレス化は、試行から4年が経過する中で目的が徐々に変化、業務効率化に必要なツールとして議論が進んでいます。

 

この点は、我々検討会でも想定しているように、タブレット端末の導入は、ペーパーレス化による経費や資源の節約の視点ではなく、むしろ議員や議会事務局の「業務効率化」という視点で議論を進めており、方向性が間違っていなかったことを再確認しました。

 

 

○タブレットになれない方への対応に苦慮するも

中野区議会では、来年3月から本格導入され、全議員が対象となります。これにより議会開会通知や議案書などは、各自が用意したタブレット端末に通知され、共通ファイルに一括管理されるようになるため、普段からタブレット端末を活用されていない方にはストレスになるかもしれません。

 

事務局サイドとしては、そうした方々には個別に対応していくとしており、やはり足並みを揃えることに課題が残ると感じました。

 

 

○私的タブレットは諸刃の剣か

私的タブレットの導入を認める中野区議会には、要綱で利用規則こそ定めていますが、私物である以上、ゲームなどを開けなくさせるなどの利用規制はさせていません。

 

私的タブレット導入のメリットは言うまでもなく、コストの削減です。

 

しかしその反面、私物である以上、普段利用としてさまざまなアプリ(Youtubeやゲームアプリなど)がダウンロードされることは否定できるものではなく、本会議中などの公務時間帯での利用は、使用者のモラルに委ねられることになります。

 

○アクセスログの情報公開にどう対応していくか

そうした中、町田市でタブレット端末のアクセスログが情報公開請求の対象となったことが報道されネットを賑わしています。

 

http://www.logsoku.com/r/2ch.sc/poverty/1472866062/

 

大変、辛らつな言葉が飛び交っていますが、町田市のように貸与されたものを議員が使用する形態であれば、その端末が市の財産であることからも、情報公開請求の対象として応じる義務については理解できます。

 

ですが、仮に私物タブレットであったとしても、議会や委員会におけるアクセスログを開示する義務が生じるのか否かは議論すべきだと思います。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

いずれにしても、タブレット端末を導入することによるメリットを享受するためには、その利便性から、不適切利用しないという議員のモラルが問われることになります。

 

今日の視察を踏まえ、

☆議会活動(本会議、委員会室)におけるタブレット端末持ち込みの必要性の再協議

・議会活動時における利用規制(利用制限措置)の在り方

・運用規則の作成

・私物タブレット端末の利用を認めるか

・アクセスログの保有と公開への線引き

 

 上記点などについて引き続き議論、メンバーから忌憚のないご意見をいただきながら、座長としての任を果たしたいと思います。

 

それでは、今日はこの辺で! 

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千葉県議会議員

雨宮 しんご

Shingo Amamiya

  • 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
  • はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
  • 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
  • 千葉県立富里高等学校
  • ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
  • 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
  • 成田市議会議員 4期
  • 第41代 成田市議会議長
  • 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
  • 第33代 成田商工会議所青年部 会長
  • 成田青年会議所OB
  • 千葉県中小企業家同友会東総支部
  • 千葉県富里高等学校同窓会 会長
  • 中学校PTA会長
  • 日本サーフィン連盟公認インストラクター
  • 海上安全指導員
  • ※歴任を含む

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