活動日誌

空港対策特別委員会行政視察 二日目

行政視察二日目の今日は関西国際空港に移動し、新関西国際空港株式会社の方々に説明と施設を案内いただきました。

 

関西国際空港は国内初の24時間空港であることを生かして国際線と国内線の乗り換えを主とする際内ハブ空港、国際貨物便の物流拠点とする国際貨物拠点空港としての機能拡充を図っている政府指定特殊会社、新関西国際空港株式会社が運営を行う民営の国際空港です。

 

関西国際空港の発着回数はまだ10万回程度ですが、LCC、そして貨物の物流拠点という両側面においては、成田もうかうかしていられない。という印象を持ちました。

 

LCCについては、すでに9社が就航しておりピーチ・アビエーションが拠点空港として積極的な運航を展開しています。こうしたLCCの活況を受けて昨年10月28日にはLCC専用の第2ターミナルビルをオープン。

 

すでに第3ターミナルの整備も進めており、国際線におけるLCCの比率については14年度には25%にまで引き上げる目標を掲げています。

 

この数字もあながち不可能なものではなく昨年の夏ダイヤで比較すると関空はすでに14・4%がLCCとなっています。この期間で成田は2・2%、中部が4・5%となっており、関空はLCCのウエートの高さがうかがえます。(母数が違うので一概には判断しかねますが。)

 

さらに、今冬ダイヤ期間は18・9%を占める予想となっており、LCC側としても多頻度運航、1日8回程度の離発着を繰り返すという性質上、24時間運用可能な2つの滑走路があり地理的にもそれほど不便を強いられない関空は魅力的と判断しているようです。

 

また、航空貨物についても力を入れていくとしており、日本初の医薬品専用共同定温庫の整備により特色ある物流拠点としての価値を高めており、世界的な航空貨物輸送会社であるフェデックスが、仁川との誘致合戦を繰り広げるも関西空港を選び、北太平洋の貨物ハブとして施設整備しており、14年春からオペレーションが始まることになっています。

 

こうした中、これまで世界一高い着陸料として揶揄されてきた関空ですが、組織体制の見直しや経営の効率化などにより16億円のコストカットをすることで、それを原資に着陸料の割引などを次々と実施していくということでした。

 

国際線着陸料については12年冬スケジュールから5%値下げし、1トンあたり1990円。また、国内線を含めて13年夏から14年夏スケジュールの期間、「着陸料増量割引」や「深夜早朝割引」を拡充するとしています。

 

この着陸料増量割引制度は、新規就航や増便などの「増量」に対するインセンティブとして実施するもので、現行では新規就航や増便路線の着陸料を1年間80%割り引いていたものを、さらに2年目は50%、3年目に30%の割引を設定するというものです。

 

また、24時間を最大限活用してもらうために深夜早朝割引として、午前1時から午前5時59分に着陸する着陸料については50%割引と設定するということでした。

 

この他にも、料金戦略として13年夏スケジュールから国際線保安料の導入をはじめ、国内線施設使用料の旅客数に応じた料金体系の導入。

 

ターミナル1の国際線・国内線の旅客手荷物施設システム使用料を座席に応じた多段階に料金を設定することによるバゲージ・ハンドリング・システム使用料の値下げなどの対策を行うことで、航空会社や利用客に使いやすい空港を目指すとしており、今後の空港発展における意気込みの強さを感じました。

 

成田空港においても、こうした国内外の競合空港に対抗すべく、7年ぶりに航空会社から徴収する国際線の着陸料をこの4月に改定、平均5.5%引き下げが行われます。

 

具体的には現行では1トン当たり1650~2100円に設定されていますが、新料金体系ではランクにかかわらず一律同100円ずつ引き下げるというもので、騒音が低いほど値下げ率が高くなることになります。

 

これにより着陸料は21億円程度の減収が見込まれていますが、改定に合わせて事務所費などの割引を廃止することにより、実質的な減収は10億円程度に留まるということです。

 

成田空港には確かに地理的優位性がありますが、LCCの参入により空港間競争の激しさは増しています。

 

新たな顧客を開拓しているLCCという潮流に乗り遅れることなく、より多くの航空会社、利用者に選んでいただける空港となるよう、一方では戦略的な事業展開を進めながら、引き続き検討課題を一つ一つ乗り越えていけるよう尽力していきたいと思います。

 

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千葉県議会議員

雨宮 しんご

Shingo Amamiya

  • 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
  • はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
  • 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
  • 千葉県立富里高等学校
  • ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
  • 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
  • 成田市議会議員 4期
  • 第41代 成田市議会議長
  • 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
  • 第33代 成田商工会議所青年部 会長
  • 成田青年会議所OB
  • 千葉県中小企業家同友会東総支部
  • 千葉県富里高等学校同窓会 会長
  • 中学校PTA会長
  • 日本サーフィン連盟公認インストラクター
  • 海上安全指導員
  • ※歴任を含む

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