深刻化する県立病院の財務状況について質疑。
みなさんこんにちは、千葉県議会議員の雨宮しんごです。
本日、千葉県議会 令和6年度決算特別委員会の審査に臨みました。
私からは病院局に対し、県立病院の経営状況について質問を行いました。
深刻化する県立病院の財務状況
令和6年度の決算では、県立病院は以下のような極めて厳しい状況にあることが明らかになりました。
- 純損失:約58億円(前年度から21億円増加)
- 累積欠損金:約367億円
- 債務超過:約92億円
- 11年連続の赤字
監査委員からも「実効性のある経営改善を早期に行うこと」と厳しく指摘されています。
入院患者数は増加したものの、給与改定に伴う人件費の増加や減価償却費の増加により、赤字幅はさらに拡大。今後、企業債の償還や一般会計からの借入金返済の時期を迎える中、より一層厳しい局面を迎えています。
私が質した2つのポイント
1. 債務超過と資金繰りの見通し
約92億円の債務超過という状況の中で、
- 今後3年程度の返済スケジュールと必要資金額はどうなっているのか
- 現在の資金繰りに問題はないのか
- 返済が困難になるリスクとその場合の対応策は
これらについて、具体的な説明を求めました。
2. 収益改善の実効性と今後の見通し
令和7年7月末時点では、入院患者数が前年比2.5%増、診療報酬請求額が2.6%増との報告がありました。
しかし、この程度の改善で本当に十分なのか。
- この増加ペースが続いた場合、令和7年度の純損失はどの程度改善されるのか
- 累計367億円の欠損金を解消する具体的な目標時期はいつか
- 県立病院経営強化プランは本当に実効性があるのか
これらについて、具体的な数値目標を含めて説明を求めました。
私の基本的な考え
県立病院は、県民の命と健康を守る最後の砦であり、その経営が揺らぐことは決してあってはなりません。
特に、高度医療や救急医療など、採算が取りにくくても県民のために必要な医療を提供する重要な役割を担っています。現場で懸命に働く医療従事者の皆さんが安心して医療に専念できる環境を守らなければなりません。
一方で、11年連続の赤字、累計367億円もの欠損金という状況は、もはや看過できるレベルではありません。経営が破綻すれば、県民医療を守ることはできないのです。
国の診療報酬改定についても働きかけを行ってまいりますが、それだけでなく、県として計画的な改善が着実に進むよう、資金繰りの見通しや黒字化に向けた道筋を明確にする必要があると指摘しました。
今後に向けて
安定した医療提供体制の維持は、千葉県民の信頼の礎です。
病院局の答弁内容については、改めて報告したいと思いますが、今後も、数字の裏にある現場の課題を直視し、実効性のある経営改善が進むよう、毅然と取り組んでまいります。
県民の皆様の県立病院に対するご意見・ご要望がありましたら、ぜひお聞かせください。
千葉県議会議員
雨宮 しんご
Shingo Amamiya
- 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
- はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
- 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
- 千葉県立富里高等学校
- ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
- 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
- 成田市議会議員 4期
- 第41代 成田市議会議長
- 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
- 第33代 成田商工会議所青年部 会長
- 成田青年会議所OB
- 成田ライオンズクラブ
- 千葉県中小企業家同友会東総支部
- 千葉県富里高等学校同窓会 会長
- 中学校PTA会長
- 日本サーフィン連盟公認インストラクター
- 海上安全指導員
- ※歴任を含む
