日本における「政府系ファンド創設」の可能性は!?
みなさんこんにちは、千葉県議会議員の雨宮しんごです。
参議院選挙が始まり、各政党が掲げる政策をじっくり読み比べている中で、個人的に「面白い」と思った政策提案がありました。それは、公明党が掲げている「政府系ファンド創設」です。
政党に対する支持・不支持とは別に、政策として非常に興味深く、「発想の転換」を感じさせる内容だと思います。行政では頻繁は「財源を探せ」・「財源をどう確保するか」という議論が行われますが、この提案は「財源を生み出す政治へ転換しよう」という発想です。
私自身、成田市議の頃から、「自治体も“稼ぐ”時代でなければならない」と主張してきました。実際に私は、当時、ネーミングライツ制度(公共施設の命名権)の導入を提案し、成田市として制度化・導入されたという経緯があります。これは、限られた財源の中で、新たな収入を生み出す仕組みとして機能しています。
またもう一つ、印象的だった議論としては、当時、成田国際空港会社(NAA)が株式上場する機運の高まりがあったような、なかったような時期に、「成田市として株式を取得すべきだ」と私は訴えました。
もちろんこれは、単に資産運用としての発想ではなく、「空港の成長は成田市の成長に直結する」との信念に基づくもので、NAAは現在も上場には至っていません。ですが、自治体として主体的に成長の果実を得られる体制を検討すべきだという視点は、今も変わっていません。
今回の政府系ファンド創設はアメリカのトランプ大統領も明言していますが、今提案で注目すべきは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の過去24年間にわたる運用実績です!
日本の年金を運用しているGPIFは、2001年度の市場運用開始以降、累計で約164兆円もの収益を上げており、平均収益率は年率4.4%となっています。これは、日本の年金制度を支える大黒柱として非常に高い成果をあげていると言えます。
もちろん、税金を投資に回すことには慎重な議論が必要なことは言うまでもありません。元本保証のない運用に対して、不安や懸念を抱く方も少なくありません。しかし、肥大化・逼迫する財政の中で、これまでの「取捨選択の政治」だけでは対応しきれない時代が来ているようにも感じます。
これからは、「限られた財源をどう使うか」に加えて、「新たな財源をどう創るか」という視点。私はこれこそが、これからの持続可能な国家経営に不可欠なテーマだと思います。
選択と集中だけでなく、主体的に未来の収入源を設計し、稼げる仕組みの第一歩として、こうした政府系ファンド創設のような政策が議論の俎上にのぼることを、期待したいと思います。
各党の政策も読んでみると、主義主張はもちろんですが意外と面白い政策に巡り合えて勉強になります。
千葉県議会議員
雨宮 しんご
Shingo Amamiya
- 昭和53年(1978年) 10月31日生 血液型/B型(さそり座)
- はくと幼稚園・成田市立吾妻小学校
- 吾妻中学校・平成3年「少年の翼に入団」中国国際交流
- 千葉県立富里高等学校
- ニュージーランドPapakura High Schoolへ1年間留学
- 高千穂商科大学・明治大学公共政策大学院(修士)
- 成田市議会議員 4期
- 第41代 成田市議会議長
- 第17代 関東若手市議会議員の会 会長
- 第33代 成田商工会議所青年部 会長
- 成田青年会議所OB
- 千葉県中小企業家同友会東総支部
- 千葉県富里高等学校同窓会 会長
- 中学校PTA会長
- 日本サーフィン連盟公認インストラクター
- 海上安全指導員
- ※歴任を含む
