平成27年 6月定例会議
一般質問項目
- 成田富里いずみ清掃工場の稼働停止トラブルについて
- 専決処分の妥当性について
- 精密機能検査について
- 事故対応について
- 技術管理者の果たすべき役割について
- 関係自治体への説明責任について
- 損害賠償請求権の行使について
一般質問の結果!!
市長執行部からは「二度とこうしたトラブルを発生させない!」という力強い答弁がありました。
雨宮が提案した指摘・政策がほぼ全て受け入れられ、
- ・運営会社への賠償請求(4月分は全額運営会社負担。3月分も負担割合協議中)
- ・法の趣旨に則り技術管理者を成田市に置くことに。
- ・極めて重要な精密機能検査を3年毎から、今年9月初回実施後の1年半後にも実施することなどの「言質」を取りました!!
今後も成田市民のためになると判断した政策課題については、法に則り、決してぶれることなく、あるべき成田の姿勢を提示しながら改善を図れるよう尽力してまいります!!
雨宮しんごの質問
市民生活に直結する廃棄物処理行政について、先般のいずみ清掃工場の焼却炉運転停止トラブルについて伺います。
1 (専決処分の妥当性について)
先月5月臨時議会においても議案質疑を行いましたが、改めて専決処分の妥当性について伺います。専決処分については自治法179条の規定のとおりでありますが、しばしば議論の的となるのが同条第1項に規定される「特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」の解釈であります。
議会の招集は、原則として開会の日前、市にあっては7日までに告示しなければなりませんが、自治法101条5項のただし書きにより緊急を要するときは、必ずしもこの告示期間を置くことを要しないとされています。今回の事故にあっては、4月13日の昼過ぎにはすでに第1炉が復旧不可能であることがわかっていました。また、外部委託業務開始期限日が4月16日であれば、その間3日ないし4日間の時間的余裕はあったわけでありますので、臨時会の招集も十分可能であったかとも考えられます。
なお時間的余裕の有無の認定は、一応、長に委ねられていますが、行政実例昭和26.8.15によると、これは自由裁量ではなく、覊束(きそく)裁量に該当するとされることから、長の認定には客観性が求められることになります。
過去にも東日本大震災の際に指摘した経緯がありますが、有事の時には尚更、法の正しい執行が求められるわけであります。つまり、このような短い時間では議員は招集できないと、勝手に市長が判断することはもちろん、たとえば市議会議員選挙が目前に控えていることへのお気遣いであったとしても、その判断は誤りといえます。
そこで、成田富里いずみ清掃工場緊急修繕に伴う臨時焼却委託に係る補正予算について専決処分を行うにあたって、市長が「議会を招集する時間的余裕がないことが明らかである」と認定した客観的理由を提示ください。
2 (精密機能検査について)
廃棄物処理法施行規則第5条には、いわゆる精密機能検査についての規定があります。すなわち、「ごみ処理施設及びし尿処理施設の管理者は、これらの施設の機能を保全するため、定期的に、その機能状況、耐用の度合等について精密な検査を行うようにしなければならない」であります。
法令では、精密機能検査の具体的な項目・内容についてまでは規定していませんが、施設管理者が技術管理者等の意見を聞き、適宜その内容を定め、実施することになるものと思われます。
つまり、今回のような清掃工場事故を未然に防ぐためにも、定期的な施設検査は必要不可欠であり、この検査により、次に行うべき施設設備機器の修繕内容および修繕機器の順位等が明らかとなり、施設の修繕計画等が策定されていくものと思慮します。
さて今回の清掃工場のトラブルの原因が人為的な運転ミスとのことですが、設備のメンテナンスについては適切な施設整備が行われていたのでしょうか。
成田富里いずみ清掃工場にあっては、省令第5条に規定する精密機能検査の結果から、設備の修繕や設備機器の運転方法を含む維持管理について、施設の運営上どのような対応が必要であると考えるのか。また、そもそも精密機能検査をどのように実施しているのか伺います。
3 (事故対応について)
千葉県では、「千葉県廃棄物処理施設の設置及び維持管理に関する指導要綱集」を策定、これは廃棄物処理法の補完を意図しているものであります。この要綱集のうち、「廃棄物処理施設の維持管理に関する基準」において、今回の清掃工場事故に関連する規定を引用します。
まず、第5-1-(7)定期的な点検、機能検査として、「施設の正常な機能を維持するため、定期的に施設の点検及び機能検査を行うこと」とされていますが、清掃工場で実施している、定期的な施設点検と機能検査とは、どのようなものであるか伺います。
次に第5-1-11事故防止として「常に事故の発生を防止するために巡回監視及び点検を実施し、特に地震、台風、大雨等の際には場内を巡回し、廃棄物の飛散、流出等の事故のおそれがある場合には、必要な措置を講ずることにより事故等の発生を未然に防止すること」とされています。
今回の事故では、4月11日9時27分の時点で、1号炉内においてごみの棚吊り現象なるものが確認されているわけであるが、この現象が確認された後、21時23分の1号炉停止に至るまでに講じた、事故を未然に防ぐための措置とはどのようなものであったか伺います。
そして第5-1-17記録及び保存として、「施設の維持管理に関する点検、検査その他の措置の記録を作成し、5年間保存することと」とされていますが、今回の事故事例は当然のこと、要綱に規定されるとおり、記録保存は確実に行われているのか伺います。
今申し上げたものは、あくまで廃棄物処理法上、施設維持管理に関する規定を補完するために県が策定したもので、いわば「受け身」の規定といえます。
施設には、当然に自主的な維持管理に関するルールづくりが求められていることは言うまでもありません。なお国にあっては、このような自主的・自発的なルール作りの支援をするべく、環境省廃棄物・リサイクル対策部が、「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」を平成18年12月に策定、一般に公表しています。
そこで、成田富里いずみ清掃工場にあっては、このような事故対応マニュアルを策定済みであるのか伺います。なお私が伺っているマニュアルとは、本市が策定したものであり、委託会社が、委託会社の事情と立場で策定したマニュアルのことではないことを申し添えます。
4 (技術管理者の果たすべき役割について)
技術管理者とは、平成3年10月5日に改正された「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第21条に基づき、廃棄物処理施設の設置者もしくは管理者が、平成4年7月4日以降その設置を原則義務づけられたものであります。
近時の廃棄物処理施設は高度に機械化されており、その操作について相当高度な知識及び技術が要求され、施設の維持管理の適正さを欠くと、施設の効率的な稼働が妨げられるばかりでなく、大気の汚染、水質の汚濁、悪臭の発生等の環境の保全上の支障を引き起こす恐れもあります。
そのため、廃棄物処理法21条1項において処理施設の管理者が技術管理者を置くこととして、施設管理に係る責任の所在を明らかにしたものです。
技術管理者の職務のひとつは、廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の業務を担当することであります。
また、施設の維持管理に関わる法規制、すなわち処理基準に基づく廃棄物処理の管理、処理施設の使用条件の法規制、処理施設の技術上の基準を把握し、処理施設を維持管理する職責も負います。さらに平成3年の法改正により、技術上の基準に係る違反が行われないように、廃棄物処理施設を維持管理する事務に従事する他の職員を監督しなければならないとの職責が追加されました。
技術管理者設置義務施設には、専従の技術管理者が常駐することが必要であり、複数の施設の技術管理者を兼務することは出来ません。また施設の運転管理委託者に対し、技術管理者の選任・設置まで委託することが出来ないことは、言うまでもありません。
技術管理者が有すべき資格については、廃棄物処理法21条3項及び同法施行規則17条に規定されていましたが、いわゆる第2次地方分権一括法により、その資格は、廃棄物処理法施行規則17条の規定を参酌し、市町村条例により規定するものとされ、本市にあっては、「成田市廃棄物の処理及び清掃に関する条例」第41条に、技術管理者の有すべき資格について規定されています。
以上のとおり、技術管理者の負うべき職責は極めて重いことは言うでもありませんが、今回の清掃工場事故に起因する施設停止に至るまでの過程で、技術管理者が一連の不具合にどのように関与したのかがまったく明らかになっていません。
少なくとも、議員宛文書には、その旨の記述はありませんでした。今回の事故について、その発生の予見と予防、発生後の対応、そして再発防止について、技術管理者の存在は大きいと考えますが、これらのテーマについて、成田富里いずみ清掃工場の技術管理者はどのような職務を果たし関与してきたのか、また今後、果たす予定であるのか伺います。
5 (関係自治体への説明責任について)
自治法第252条の14の規定に基づき、自治体は、別の自治体に対して具体的な事務の一部を委託することが可能です。受託自治体は、事務の範囲において自己の事務として処理する権限を有し、委託自治体は委託のその範囲においてその権限を失うこととなります。
一般廃棄物の処理に係る事務について、富里市と本市の関係は、富里市が委託自治体、本市が受託自治体となっています。なお委託にあっては自治法第252条の14第1項の規定により、受託・委託の両自治体の協議により規約を定め、これに基づき事務の委託を行うこととされており、富里市と本市の間でも、「成田市と富里市の一般廃棄物処理事務の委託に関する規約」が定められています。(平成24年10月1日施行)。
規約において定めるべき事項は、自治法第252条の15に規定されるとおりですが、同条第3号の「委託事務に要する経費の支弁の方法」については、その経費は委託自治体が負担することが当然であり、本市と富里市で結ばれた規約第3条において「委託事務の管理及び執行に要する経費は,富里市の負担とする。」と規定されています。
さて経費支弁方法のほかに定めるべき規約事項としては、自治法第252条の15第4号において「委託事務に関し必要な事項」と規定されていますが、これに該当とするものとして定められたのが、規約第7条の連絡会議であり、すなわち「成田市長及び富里市長は,委託事務の管理及び執行について連絡調整を図るため,必要の都度連絡会議を開くものとする。」であります。
今回の「成田富里いずみ清掃工場緊急修繕に伴う臨時焼却委託」は、「臨時」の名のとおり、富里市と本市間で当初予定されていた委託事務の管理及び執行ではないので、規約第7条の規定のとおり連絡会議が開かれたものと考える。また規約第3条における経費支弁規定に基づき、臨時で支出される経費について富里市が改めて負担することとなると思われます。そこで以下質問します。
自治法第252条の14の規定により、富里市には、本市に委託した事務については、それを処理する権限を有していません。したがって受託自治体である本市には、委託自治体である富里市に対して、詳細な説明を行う責任を有することになります。
今回の清掃工場のトラブル、それに伴う臨時外部委託、また外部委託に伴う支出、なにより清掃工場を正規な稼働に戻すための修繕計画などを富里市に説明しなくてはならないはずです。
この説明の場として設置されるのが、規約第7条の「連絡会議」と思われますが、いつ、どのようなカタチでどのような説明を本件会議で行ったのか伺います。
なお、連絡会議を開いていないのであれば、その理由は何か。そもそも規約第7条に規定される連絡会議とは、何をするために開かれる会議なのか。以上について明快な答弁を求めます。
6 (損害賠償請求権の行使について)
「1号炉排ガス処理設備損傷について」と題する文書の「2、異常の概要」には、1号炉を稼働できず、そのためごみ処理を外部発注せざるを得ず、さらにはそれに係る補正予算に伴う専決処分を行わせた直接原因として「燃焼室が起動されていなかった」という事実が読み取れます。
「1号炉排ガス処理設備損傷について」では、「詳細は調査中」としており、この「燃焼室が起動されていなかった」が何を指すのか詳らかでありませんが、仮に人為的ミスにより、稼働しなければならないはずの設備を稼働せず、それによって本件のような事態に陥ったとすれば、それは清掃工場を運転管理していた者の負うべき責任であります。
清掃工場の管理者は成田市であるから、その責任は、まず成田市が負うべきものであります。したがって、ごみ処理外部委託に係る経費は、まずは成田市が負担した。しかし運転管理につき外部委託しており、その受託者が負うべき責任によって本件事故が起こったならば、本市は運転管理業務受託者に対して損害賠償を請求でき得る立場にあると解することができます。
本市は、清掃工場の運転管理について、成田富里環境マネジメント株式会社と「成田富里いずみ清掃工場運転維持管理業務委託」を締結しており、第15条に損害賠償に関する規定があります。
今回の一件は、「乙(=すなわち成田富里環境マネジメント株式会社)の責めに帰すべき事由」であったのかどうか。
乙の責めに帰すならば、契約条項のとおり、乙は当然に損害賠償をする義務を負うものと解して良いのか。また甲(=すなわち成田市長)は当然に乙に対して損害賠償を求めるものと理解して差し支えないのか伺い、以上で壇上からの質問を終わります。
成田富里いずみ清掃工場の稼働(かどう)停止トラブルについてのご質問にお答えいたします。
まず、臨時焼却委託に係る補正予算の専決処分の妥当性(だとうせい)についてでありますが、地方自治法第179条第1項で規定される「議会の議決すべき事件について、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」とは、当該事件が特に緊急を要し、議会を招集してその議決を経ている間(あいだ)に、その時期を失するような場合であります。
今回、成田富里いずみ清掃工場において、4月13日に1号炉の排ガス処理設備に高温異常が発生したことから、運転を緊急停止し、炉の温度低下を待って、翌日の14日に原因究明のための調査を実施しました。
その結果、不具合の原因については、運転管理上の人為的なミスによるものと判明しましたが、1号炉を再(さい)稼働(かどう)するまでには、相当の日数を要することが見込まれ、一般廃棄物の搬入量が、ごみピットの貯留量を超える同月16日までに予算を措置し、民間処理施設に焼却を委託しなければ、一般廃棄物の収集及び処理に支障を来(きた)すものと危惧(きぐ)されたところであります。
そこで、1号炉の稼働(かどう)を停止する期間及びその間(かん)における民間処理施設への委託経費を算定するとともに、不具合の原因者である成田富里環境マネジメント株式会社に対して、稼働(かどう)停止期間中に係る費用負担を求めたところ、15日午後に相手方との協議が整ったことから、これを財源として直ちに補正予算を編成し、4月16日付けで専決処分を行ったものであります。
議員のご発言のとおり、議会を招集する場合において緊急を要するときは、必ずしも「開会の日前、7日までに」という告示期間を置くことは要しませんが、議員及び住民が告示を知って、招集に応じ又は会議を傍聴することができると通常考えられるだけの時間的余裕を置いて告示することが必要であるとされております。
したがいまして、今回の不具合が発生してから、民間処理施設に一般廃棄物の焼却を委託するまでの一連の対応の中で、議会を招集し、補正予算の議決を経る時間的余裕はないものと認定し、専決処分を行ったものであります。
次に、精密機能検査についてでありますが、精密機能検査は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」第5条の規定に基づき概(おおむ)ね3年に1回実施する廃棄物処理施設の維持管理上、必要な検査であります。
成田富里いずみ清掃工場は、運転維持管理に関し20年間の長期(ちょうき)包括的(ほうかつてき)委託契約を結んでおり、この契約において特別目的会社である成田富里環境マネジメント株式会社が精密機能検査を外部の専門機関に委託して実施するものであります。
この検査は、設備・装置等の損傷状況、ごみ質の状況、時間当たりの処理率、処理生成物の熱灼(ねつしゃく)減量(げんりょう)の状況、排ガス処理工程の状況、公害防止の状況及び建屋の劣化の状況など、検査項目は多岐にわたり、その後の修繕計画や機器の更新など、必要となる整備を確実に実施していく上で大変重要な検査であると認識しております。
成田富里いずみ清掃工場は、平成24年10月に稼働し、3年目を迎えておりますので、今年の9月頃に、初めて実施する予定となっております。
次に、事故対応についてでありますが、「千葉県廃棄物処理施設の設置及び維持管理に関する指導要綱」に基づく定期的な施設点検と機能検査については、設備の機能保全や事故防止のため必要不可欠なものであり、ボイラー、タービン、クレーン、計量器など設備ごとに点検期間が法で定められている法定点検、施設の正常な機能を維持するための自主点検について、年間計画を定め実施し、適切な維持管理に努めているところであります。
事故を未然に防ぐための措置については、これまでも日常的な機器の点検において作業員が巡回し、目視により設備の不具合、部分的な損傷など発見し、整備を行ってまいりました。
点検や機器のメンテナンスなどの記録・保存については、毎月、成田富里環境マネジメント株式会社より運転維持管理月次(げつじ)報告書の提出を義務づけており、本市において内容を確認した上で保管しております。
事故対応マニュアルについてでありますが、あらかじめ、成田富里環境マネジメント株式会社が策定したマニュアルを本市が確認した上で運用しており、変更する場合も本市の確認を受けるものとしております。現在のマニュアルについては、平成25年にピット火災などが発生し、その際、内容を再点検し、連絡体制や事故処理方法など実態に即した修正を加えたものとなっておりますが、さらに、今回の不具合における検証の結果についても、必要な修正を加えてまいりたいと考えております。
次に、技術管理者の果たすべき役割についてでありますが、技術管理者は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第21条に基づき、廃棄物処理施設の設置者若しくは管理者にその設置を義務付けたものであり、その役割は、廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の業務を担当し、また、処理基準に基づく廃棄物処理の管理、処理施設の使用条件の法規制、処理施設の技術上の基準を把握し、施設の維持管理を行い、さらに、技術上の違反が行われないように、廃棄物処理施設を維持管理する事務に従事する他の職員を監督しなければならないとされております。
平成24年10月に稼働した成田富里いずみ清掃工場は、1日当たり212トンを処理するシャフト式ガス化溶融炉や3,000キロワットを発電する発電設備を装備し、また、リサイクル可能なスラグ、メタルなどの処理生成物を排出する最新施設であり、その操作にあたっては、溶融炉への酸素吹き込み量の調整や薬剤の投入など高度な知識及び技術が要求され、また、事故などの緊急事態には、被害を最小限にするための作業員の統率力も必要となると考えております。
こうしたことから、本市においては、成田富里環境マネジメント株式会社に、工場の機器操作、点検・整備、プラットホームの誘導など操業の全般において、20年間の運転維持管理を委託しており、施設の運転管理に十分な知識と経験を持ち、且(か)つ組織を統括している総括責任者に技術管理者としての業務を遂行させているところであります。
今回の3月と4月の不具合の際には、技術管理者において異常箇所の発見、炉の停止、関係部署への連絡などの初期対応は、迅速に行われており、被害の最小化は図れていたと考えております。
次に、関係自治体への説明責任についてでありますが、成田富里いずみ清掃工場は、本市と富里市が共同で建設し、その運営については、「地方自治法」第252条の14第1項の規定により「成田市と富里市の一般廃棄物処理事務の委託に関する規約」を定め、富里市の一般廃棄物処理事務について本市が事務委託を受けて処理を行っているところであります。
事務の管理及び執行にあたっては、清掃工場に搬入される一般廃棄物の溶融処理に関する事務、清掃工場の運転及び管理に関する事務、残さ物の処分及び再生利用に関する事務、清掃工場に搬入される一般廃棄物の計量及び廃棄物処理手数料の徴収に関する事務について、富里市に換(か)わって本市が事務処理を行っており、委託事務に要する経費については、ごみの搬入量に応じて負担していただいております。
「成田市と富里市の一般廃棄物処理事務の委託に関する規約」第7条の連絡会議の開催につきましては、分別区分の変更や負担割合の変更など成田富里いずみ清掃工場の運営の根幹にかかわる事項の協議を想定しているものであり、これまで連絡会議を開催したことはございません。
今回の不具合の発生にあたっては、発生時から発生の状況、修繕方法、再発防止策など富里市と緊密な連絡を取り合い、対応を協議してまいりました。
次に、損害賠償請求権の行使についてでありますが、3月の1号溶融炉の表面温度の上昇の原因については、溶融炉の耐火材が局部的に消耗、一部欠落していたためでありました。
1号溶融炉の耐火材が局部的に消耗、一部欠落した原因については、成田富里環境マネジメント株式会社から報告書を提出させ、その内容について、廃棄物処理に関しての技術的支援団体である、公益社団法人全国都市清掃会議に検証を依頼しているところであります。
その検証の結果を踏まえて、原因及び責任の所在、さらには補修工事期間中に臨時焼却として民間施設に処理を委託した経費について、成田富里環境マネジメント株式会社と協議してまいります。
一方、4月の排ガス処理設備での高温異常は、1号溶融炉内に棚吊(だなつ)り現象発生という、ごみが溶融炉内でアーチ状になる状態が発生したことから、操作員がその解消作業中に何度か溶融炉の停止及び起動を繰り返している中で、溶融炉を稼働する前に、起動することになっている燃焼室の起動作業をしなかったことによるものです。
このことから、成田富里環境マネジメント株式会社が、損傷部分の改修に係る経費、再発防止に係る経費及び改修期間中に臨時焼却として民間施設に処理を委託した経費についても、負担することになっており、本市が支出する臨時焼却委託料については、「成田富里いずみ清掃工場維持管理業務委託契約書約款(やっかん)」第15条の規定に基づき、成田富里環境マネジメント株式会社に請求してまいります。
なお、成田富里環境マネジメント株式会社から提出された排ガス処理設備損傷に関しての報告書についても、公益社団法人全国都市清掃会議に依頼し、検証を行っているところでありますので、検証の結果を踏まえ、成田富里環境マネジメント株式会社に対し、再発防止策の拡充及びシステムの改善を求めてまいります。
平成27年6月成田市議会定例会審議案件一覧
(平成27年6月12日~7月1日)
議 案 番 号 |
件 名 | 付 託 委 員 会 |
委員会の審査結果 | 議 決 の 結 果 |
1 | 成田市基本構想の策定について | 総務 | 可 決 | 可 決 |
2 | 成田市立大栄幼稚園の設置及び管理に関する条例の一部を改正するについて | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
3 | 成田市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正するについて | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
4 | 成田市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の一部を改正するについて | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
5 | 成田市都市公園条例の一部を改正するについて | 建設水道 | 可 決 | 可 決 |
6 | 庁舎エレベーター改修工事請負契約の締結について | 総務 | 可 決 | 可 決 |
7 | 中台保育園大規模改修工事(建築工事)請負契約の締結について | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
8 | 成田市立新山小学校南棟大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
9 | 成田市立吾妻小学校東棟大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
10 | 成田市立吾妻中学校東棟大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
11 | 市有財産の取得について(豊住第2スポーツ広場整備事業用地) | 教育民生 | 可 決 | 可 決 |
12 | 市有財産の取得について(屈折はしご付消防自動車) | 総務 | 可 決 | 可 決 |
13 | 市有財産の取得について(災害対応特殊水槽付消防ポンプ自動車(Ⅱ型)) | 総務 | 可 決 | 可 決 |
14 | 平成27年度成田市一般会計補正予算(第2号) | 総務 | 可 決 | 可 決 |
請 願 第1号 |
「義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書」採択に関する請願書 | 教育民生 | 採 択 | 採 択 |
請 願 第2号 |
「国における平成28(2016)年度教育予算拡充に関する意見書」採択に関する請願書 | 教育民生 | 採 択 | 採 択 |
請 願 第3号 |
戦争法案(平和安全法制整備法、国際平和支援法)の廃案を求める意見書の提出を求める請願書 | 総務 | 不採択 | 不採択 |
請 願 第8号 |
平成26年度成田市一般会計継続費繰越計算書 | |||
報 告 第9号 |
平成26年度成田市一般会計繰越明許費繰越計算書 | |||
報 告 第10号 |
平成26年度成田市一般会計事故繰越し繰越計算書 | |||
報 告 第11号 |
平成26年度成田市下水道事業特別会計繰越明許費繰越計算書 | |||
報 告 第12号 |
平成26年度成田市下水道事業特別会計事故繰越し繰越計算書 | |||
報 告 第13号 |
法人の経営状況について | |||
発議案 第1号 |
成田市議会委員会条例の一部を改正するについて | 省略 | 可 決 | |
発議案 第2号 |
義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書 | 省略 | 可 決 | |
発議案 第3号 |
国における平成28年度教育予算拡充に関する意見書 | 省略 | 可 決 | |
15 | 副市長の選任の同意を求めるについて(吉田 昭二) | 省略 | 同 意 |