みなさんこんにちは、成田市議会議員の雨宮しんごです。

一般質問が終わり休会日の今日は、市民要望案件への対応や若市議執行部業務、市内事業者の方との意見交換や政務調査、そして、たまりにたまっていた庶務をこなす一日となりました。

さて、昨日登壇された大和議員の質問には「学校間の評価格差」に関する内容がありました。

わたしは議員に立候補する前は予備校講師をしていたのですが、その頃はこの「学校間の評価格差」問題に苦しめられ、どんなに当日の試験で良い点数をとらせても、学校や教員の匙加減によって大きな偏りによって作られた内申点によって、涙を流す生徒たちをたくさん見てきました。

その後、議員となり教育行政で真っ先に取り上げたのがこの「学校間の評価格差」問題です。

わたしの問題提起を受け、当時の教育委員会は速やかに調査をして課題認識をいただき、是正に向け様々な取り組みをしていただいた経緯があります。

学校間の評価格差の是正に取り組んでいます！

その当時、まだ教員だった大和議員は、この時の私の発言を受けて学校間で本当に評価格差が生じているのかを調査、また、その対策にあたっていたということで、議会の合間に意見交換させていただいたのですが、

「当時の現場としては大変な作業だったけど(笑)、あの雨宮さんの発言は正しかったし、改めて調べてみて、やっぱり、そうあるべきだと思った。」

と、振り返り、その上で「依然として解消されているとは思えなかったので、改めて現場にいた自分でもこの問題を取り上げようと思った。」ということでした。

私としては、当時の現場で教員だった方の中にも、同じように問題意識を共有いただけていたことに、そして、議員となって執行部に課題としてぶつけられたことに、少し晴れやかな気持ちになりました。

政治家として様々な行政課題に取り組ませていただき１４年が経とうとしていますが、いつも気付かされることは、どんなにロジカルで自分の意見が正しいと思っていても、立場や見方によっては、滑稽に見えたり、白いものも黒く見えたりしているということです。

「different perspectives」

「different perspectives」

「different perspectives」

ですから、心のどこかで「ひょっとすると、これも独りよがりの意見なのかもしれない。」と思っていたのかもしれません。

当時を思うと、それはそれで課題だらけだった「相対評価」から「絶対評価」に変わっただけでも大きな進展で、それによって生じた「評価格差」は、フレキシブルにした結果なので一面では想定通りでした。

ですから、この制度を良いように解釈した教職員の方々がいい加減に、または、差別的に生徒を評価していたということでは決してありません。

問題は制度の性質上、評定基準が曖昧となり、学校・教員・教科（特に数値化し難い技能教科）の判断に大きく依存した結果、あまりにも評価が乖離しすぎたことにありました。

すでに数年前から千葉高校や佐倉高校のような成績上位校では、内申点を考慮することなくセンター試験のように当日のテスト一発勝負となっていて、この動きは全校へと広がっていくようです。

個人的には、３年間の中学校生活での評定が適切に高校に入学する際のひとつの指標となるべきだと思いますが、受け入れる高校側のこうした判断も、ひとつの「公平性の担保」なのだと思います。

今回、たまたま議員を目指す契機ともなった思い入れの強い政策課題だったので感慨深く「学校間の評価格差」を取り上げましたが、今後も「…from different perspectives」様々なモノの見方があるということを理解し、「人の立場」「広い視野」に立って物事を捉えつつ、それでも起点は必ず弱い立場の方に寄り添い、耳を傾け、目を向けて、政策課題と向き合っていきたいと思います。

まだ弱冠４２歳です。(笑)

今後も勉強し、積極的に活動領域も広げていきながら、自分で体感しなければ見えない景色を少しでも広げていけるよう、経験を積み重ねていきたいと思います。

それでは皆さん、良い週末をお過ごしください。